the MS Conference SQL Server2008(St-1b)

5月20日名古屋でのカンファレンスメモの続き

「SQL Server2008 製品概要早わかり」セッションの概要

SQL Server2008 は次の5つの特徴を持つ。

1.高品質、2.コンプライアンス、3.サーバー統合シナリオ、4.大規模DWH、5.全社員向けBI基盤

それぞれの特徴についての説明

1.高品質

SQL Server2008は、2008年7~9月が、完成予定であるが、SQL Server2005をベースに開発を行っており、NASDAQ百五銀行に採用実績。

SQL Server2005をベースに開発しながら、以下のような、常に出荷可能に近い状態を保つ新しい開発プロセスを採用している。

  • SQL Server2005をベースにした製品をメインラインとし、常に出荷可能に近い保つ。
  • 機能(Improvement)ごとにチームを編成し、メインラインとは分離して開発され、テストが完了した時点で、メインラインに組み込みCTP(Community Technology Preview)とする。
  • これにより、メインラインに組み込まれた機能については、β版とはいえ、高い完成度を持っている。

2.コンプライアンスの実現

透過的データ暗号化

SQL Server2005 でも、データ暗号化はサポートされていたが、利用するためには、SQLにて関数(EncryptByKey、DecryptByKey)を使用する必要があった。

SQL Server2008 では、管理画面上から、チェックボックスをONにするだけで、データが暗号化される。これはアプリケーションからは完全に透過的に実行されるため、アプリケーションの変更は不要。

ポリシーベース管理

ITガバナンス実現のため、データ管理のルールを明文化する。

ポリシーを制約を式として定義したファセットとして管理する。SQL Server 2000、2005も管理対象とすることができる。

  [ポリシー]

      +- [ファセット]

           +- [条件式]

ポリシーを作成し、ジョブとして実行、評価を行う。

データ操作監査

以前のバージョンでは、SQL Trace プロファイラ[2005]、として実現されていたが、2008では、データベースエンジンにネイティブに組み込まれるため、オーバーヘッドが小さくパフォーマンス良。

3.サーバー統合シナリオ

マルチインスタンス

単一のサーバーで複数のデータベースインスタンスを管理することができる(Enterprise エディションは50、Standard以下は16インスタンス)。インスタンスとして、SQL Server 2000、2005、2008の管理を行うことができる。

マルチインスタンスを利用することにより、物理サーバを削減することができ、TCOの削減を行うことができる。

ただし、物理サーバが統合されることで、複数のアプリケーションが1つの物理サーバに接続されることにより、リソースの競合が起こる。この対応として、リソースガバナが搭載されている。

リソースガバナ

メモリ、CPU等のリソースをプールし、リソースの利用を調整(使用率、時間、タイムアウト、最大数)する。

パフォーマンスデータコレクション

パフォーマンス状況を見える化する。

過去のある時点にさかのぼって、そのときの状況を確認することができる。

Disk Usage Summary : ディスク使用量の推移

Query Statistics History : クエリの統計情報

Server Activity History : メモリ、CPU、ディスク、ロック状況

4.大規模データウェアハウス

データパーティション

テーブルに境界を設定し、別のディスクに格納するようにパーティショニング可能。これにより、ディスクI/Oを少なくできる。アプリケーションからは透過的である。

データ圧縮

以下のようなデータ圧縮を行い、ディスクI/Oを減少させる。

行(ROW)圧縮 : 固定長データ型を可変長として格納(INT、FLOAT、REAL、MONEY、DETATIME、CHARなど)

ページ(PAGE)圧縮 : 列ごとに重複しているプレフィックス部分を圧縮(プレフィックス)。詳細レベルの重複パターンを検出して圧縮(ディクショナリ)

バックアップ圧縮 : BACKUP DATABASE (T-SQL)に、WITH COMPRESSION キーワードを付加し、メディアにバックアップを書き込む前に、CPUパワーを使用して圧縮する。ディスク要領は節約できるがリソースの利用とのトレードオフ

5.全社員向けBI基盤

Reporting Services

Webを利用したリッチなレポートを作成。

以上

キーワード

開発手法:CTP

コンプライアンス:ファセットSQL Trace プロファイラ

サーバー統合:マルチインスタンスリソースガバナパフォーマンスデータコレクション

大規模DWH:データパーティションデータ圧縮行(ROW)圧縮ページ(PAGE)圧縮バックアップ圧縮 

全社員向けBI : Reporting Services

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