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初期化パラメータファイル

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目次

初期化パラメータファイル

Oracle Database10g |

初期化パラメータの使用方法

機能グループ分類
  • データベース全体の制限を設定
  • ユーザーまたはプロセスの制限を設定
  • データベース・リソースに制限を設定
  • パフォーマンスを制御する(変数パラメータ)
初期化パラメータを使用して次のことが可能
  • メモリー構造を調整し、パフォーマンスを最適化
  • データベース全体のデフォルト値を設定
  • データベースの制限
  • データベースに必要なファイルまたはディレクトリの名前を指定

初期化パラメータのタイプ

次のタイプの初期化パラメータがあります。
タイプ 内容
導出パラメータ 他のパラメータの値から算出される。通常変更しない。変更した場合、算出された値は指定値によってオーバーライド。
オペレーティング・システム依存パラメータ 有効な値または範囲が、ホスト・オペレーティング・システムに依存。オペレーティング・システム固有のOracleマニュアルを参照。
変数パラメータ 変数初期化パラメータを使用すると、多くの場合、システムのパフォーマンスが改善。

パラメータの現在の設定値の表示

初期化パラメータの現在の設定値を表示するには、次のSQL Plusコマンドを使用します。

SQL> SHOW PARAMETERS

パラメータ値の変更

初期化パラメータ・ファイルを編集

ほとんどの場合は、次にデータベースのインスタンスを起動したとき、新しいパラメータ値が使用される。

ALTER SYSTEM SET ... SCOPE=SPFILE文を発行してサーバー・パラメータ・ファイルを更新
SCOPE 内容
SPFILE サーバー・パラメータ・ファイルのみに変更、次の起動時に変更が有効になり、以後持続
MEMORY メモリーのみに変更が適用、動的パラメータの場合は、変更が即時に有効になりますが、サーバー・パラメータ・ファイルは更新されないので、変更は持続しない。静的パラメータでは使用できない。
BOTH サーバー・パラメータ・ファイルとメモリーの両方に変更が適用、動的パラメータの場合は、変更が即時に有効になり、持続。静的パラメータでは使用できない。

初期化パラメータの中には、インスタンスの実行中に、ALTER SESSION文またはALTER SYSTEM文を使用して変更できるパラメータがあります。初期化パラメータを変更するには、次の構文を使用。

ALTER SESSION SET parameter_name = value
ALTER SYSTEM SET parameter_name = value [DEFERRED]

SQL> alter system set remote_login_passwordfile = SHARED scope=spfile;

System altered.

パラメータファイルの作成

CREATE SPFILE 初期化パラメータ・ファイルからサーバー・パラメータ・ファイルを作成

  • クライアント側の初期化パラメータ・ファイルからサーバー・パラメータ・ファイルを作成できます。サーバー・パラメータ・ファイルは、サーバーのみに存在し、データベースを起動するためにクライアントからコールされるバイナリ・ファイルです
CREATE SPFILE [= 'SPFILE名'] FROM PFILE [= 'PFILE名']

CREATE PFILE サーバー・パラメータ・ファイルをテキストの初期化パラメータ・ファイルにエクスポート

  • CREATE PFILE 文を使用すると、バイナリのサーバー・パラメータ・ファイルをテキストの初期化パラメータ・ファイルにエクスポートできます。
CREATE PFILE [= 'PFILE名'] FROM SPFILE [= 'SPFILE名']
SQL> create pfile='initoradb1.ora' from spfile;
 
File created.



基本的な初期化パラメータ

ほとんどのデータベースは、基本パラメータを設定することで、適切かつ効率的に稼働します。 他のパラメータは機能マニュアルで指定されている場合のみ、または特別な状況でのみ使用する。

初期化パラメータ 内容
CLUSTER_DATABASE Real Application Clustersが使用可能かどうかを指定する。
COMPATIBLE Oracleの新しいリリースを使用できるようにするとともに、以前のリリースとの下位互換性を保証します。この機能は、以前のリリースに戻す必要がある場合に効果的。
CONTROL_FILES 制御ファイルの名前。複数指定する場合カンマ区切。
DB_BLOCK_SIZE データベースのブロック・サイズ(バイト)を指定。通常、値は4096または8192。デバイス・レベルでの物理ブロック・サイズの倍数。
DB_CREATE_FILE_DEST Oracle Managed Filesのデフォルトの位置を指定。
DB_CREATE_ONLINE_LOG_DEST_n Oracle Managed Filesの制御ファイルとオンラインREDOログのデフォルトの位置を指定。
DB_DOMAIN 分散データベース・システムでは、ネットワーク構造内でのデータベースの論理上の位置を指定。分散システムまたはその一部の場合、このパラメータを設定。
DB_NAME 最大8文字のデータベース識別子。指定が必須であり、CREATE DATABASE文で指定された名前に対応する値。
DB_RECOVERY_FILE_DEST フラッシュ・リバカリ領域のデフォルトの位置を指定。
DB_RECOVERY_FILE_DEST_SIZE フラッシュ・リカバリ領域に作成されるリカバリ・ファイルで使用される合計領域に対する厳密な制限(バイト)を指定。
DB_UNIQUE_NAME データベースに対してグローバルに一意の名前を指定。
INSTANCE_NUMBER Real Application Clustersのパラメータで、パラレル・モードまたは排他モードで指定できます。記憶域パラメータFREELIST GROUPSで作成されたデータベース・オブジェクトごとの空きリスト・グループの1つにインスタンスをマップする一意の番号を指定します。
JOB_QUEUE_PROCESSES ジョブ実行用に作成できるプロセスの最大数を指定。
LOG_ARCHIVE_DEST_n 最大で10(n = 1、2、3、...10)の宛先を定義します。それぞれでLOCATIONまたはSERVICE 属性のいずれかを指定して、REDOデータのアーカイブ先を指定する必要があります。その他のすべての属性は省略可能。
LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_n パラメータ(n = 1、2、3、...10)には、対応する宛先の可用性状態を指定。
NLS_LANGUAGE データベースのデフォルト言語を指定。メッセージ、曜日名、月名、およびAD、BC、a.m.、p.m.に対する記号およびソートに使用。
NLS_TERRITORY 日と週の順序付けについて地域別規則に従う場合のその地域の名前を指定
OPEN_CURSORS 1つのセッションで同時にオープンできるカーソル(プライベートSQL領域へのハンドル)の最大数を指定。
PGA_AGGREGATE_TARGET インスタンスに接続されたすべてのサーバー・プロセスが使用できるターゲット集計PGAメモリーを指定。
PROCESSES Oracleに同時に接続できるオペレーティング・システムのユーザー・プロセスの最大数を指定。
REMOTE_LISTENER Oracle Netリモート・リスナー(このインスタンスと異なるマシン上で実行中のリスナー)のアドレスまたはアドレス・リストを解決するネットワーク名を指定。アドレスまたはアドレス・リストは、TNSNAMES.ORAファイルまたは使用システム用に構成されている他のアドレス・リポジトリで指定。
REMOTE_LOGIN_PASSWORDFILE Oracleがパスワード・ファイルを確認するかどうかを指定。
ROLLBACK_SEGMENTS インスタンスに割り当てる1つ以上のロールバック・セグメントの名前を指定。設定されると、ロールバック・セグメント数がインスタンスに必要な最小数(TRANSACTIONS / TRANSACTIONS_PER_ROLLBACK_SEGMENTから算出)を超えていても、インスタンスは、このパラメータで指定されたロールバック・セグメントをすべて取得。
SESSIONS システムに作成できるセッションの最大数を指定。すべてのログインにはセッションが必要なため、このパラメータにはシステムでの同時ユーザーの最大数を実際的な値で指定。
SGA_TARGET すべてのSGAコンポーネントの合計サイズを指定。
SHARED_SERVERS インスタンスの起動時に作成するサーバー・プロセスの数を指定。
STAR_TRANSFORMATION_ENABLED コストベースの問合せ変換を、スター・クエリーに適用するかどうかが判別される。
UNDO_MANAGEMENT システムが使用する必要があるUNDO領域管理モードを指定します。AUTOに設定すると、インスタンスは、自動UNDO管理モードで起動。
UNDO_TABLESPACE インスタンスの起動時に使用するUNDO表領域を指定。

機能別パラメータ分類

ANSI準拠

  • BLANK_TRIMMING

バックアップおよびリストア

  • BACKUP_TAPE_IO_SLAVES
  • RECYCLEBIN
  • TAPE_ASYNCH_IO

BFILE

  • SESSION_MAX_OPEN_FILES

バッファ・キャッシュおよびI/O

  • DB_nK_CACHE_SIZE
  • DB_BLOCK_BUFFERS
  • DB_BLOCK_SIZE
  • DB_CACHE_ADVICE
  • DB_CACHE_SIZE
  • DB_FILE_MULTIBLOCK_READ_COUNT
  • DB_KEEP_CACHE_SIZE
  • DB_RECYCLE_CACHE_SIZE
  • DB_WRITER_PROCESSES
  • DBWR_IO_SLAVES
  • DISK_ASYNCH_IO
  • FILESYSTEMIO_OPTIONS
  • READ_ONLY_OPEN_DELAYED
  • USE_INDIRECT_DATA_BUFFERS

カーソルおよびライブラリ・キャッシュ

  • CURSOR_SHARING
  • CURSOR_SPACE_FOR_TIME
  • OPEN_CURSORS
  • SESSION_CACHED_CURSORS

データベース/インスタンスの識別

  • DB_DOMAIN
  • DB_NAME
  • INSTANCE_NAME

診断および統計情報

  • BACKGROUND_CORE_DUMP
  • BACKGROUND_DUMP_DEST
  • CORE_DUMP_DEST
  • DB_BLOCK_CHECKING
  • DB_BLOCK_CHECKSUM
  • EVENT
  • MAX_DUMP_FILE_SIZE
  • SHADOW_CORE_DUMP
  • STATISTICS_LEVEL
  • TIMED_OS_STATISTICS
  • TIMED_STATISTICS
  • TRACE_ENABLED
  • TRACEFILE_IDENTIFIER
  • USER_DUMP_DEST

分散およびレプリケーション

  • COMMIT_POINT_STRENGTH
  • DISTRIBUTED_LOCK_TIMEOUT
  • GLOBAL_NAMES
  • HS_AUTOREGISTER
  • OPEN_LINKS
  • OPEN_LINKS_PER_INSTANCE
  • REPLICATION_DEPENDENCY_TRACKING

ファイルの位置、名前およびサイズ

  • AUDIT_FILE_DEST
  • BACKGROUND_CORE_DUMP
  • BACKGROUND_DUMP_DEST
  • CONTROL_FILES
  • CORE_DUMP_DEST
  • DB_CREATE_FILE_DEST
  • DB_CREATE_ONLINE_LOG_DEST_n
  • DB_FILES
  • DB_RECOVERY_FILE_DEST
  • DB_RECOVERY_FILE_DEST_SIZE
  • FILE_MAPPING
  • IFILE
  • LOG_ARCHIVE_DEST_n
  • SPFILE

グローバリゼーション

  • NLS_CALENDAR
  • NLS_COMP
  • NLS_CURRENCY
  • NLS_DATE_FORMAT
  • NLS_DATE_LANGUAGE
  • NLS_DUAL_CURRENCY
  • NLS_ISO_CURRENCY
  • NLS_LANGUAGE
  • NLS_LENGTH_SEMANTICS
  • NLS_NCHAR_CONV_EXCP
  • NLS_NUMERIC_CHARACTERS
  • NLS_SORT
  • NLS_TERRITORY
  • NLS_TIMESTAMP_FORMAT
  • NLS_TIMESTAMP_TZ_FORMAT

Java

  • JAVA_MAX_SESSIONSPACE_SIZE
  • JAVA_POOL_SIZE
  • JAVA_SOFT_SESSIONSPACE_LIMIT

ジョブ・キュー

  • JOB_QUEUE_PROCESSES

ライセンス制限

  • LICENSE_MAX_SESSIONS
  • LICENSE_MAX_USERS
  • LICENSE_SESSIONS_WARNING

メモリー

  • LARGE_POOL_SIZE
  • SHARED_POOL_RESERVED_SIZE
  • SHARED_POOL_SIZE

その他

  • AQ_TM_PROCESSES
  • COMPATIBLE
  • FIXED_DATE

ネットワーク

  • LOCAL_LISTENER
  • REMOTE_LISTENER
  • SERVICE_NAMES

オブジェクトおよびLOB

  • OBJECT_CACHE_MAX_SIZE_PERCENT
  • OBJECT_CACHE_OPTIMAL_SIZE

OLAP

  • OLAP_PAGE_POOL_SIZE

オプティマイザ

  • OPTIMIZER_DYNAMIC_SAMPLING
  • OPTIMIZER_FEATURES_ENABLE
  • OPTIMIZER_INDEX_CACHING
  • OPTIMIZER_INDEX_COST_ADJ
  • OPTIMIZER_MODE
  • OPTIMIZER_SECURE_VIEW_MERGING
  • QUERY_REWRITE_ENABLED
  • QUERY_REWRITE_INTEGRITY
  • STAR_TRANSFORMATION_ENABLED

パラレル実行

  • PARALLEL_ADAPTIVE_MULTI_USER
  • PARALLEL_EXECUTION_MESSAGE_SIZE
  • PARALLEL_MAX_SERVERS
  • PARALLEL_MIN_PERCENT
  • PARALLEL_MIN_SERVERS
  • PARALLEL_THREADS_PER_CPU

PL/SQL

  • PLSQL_NATIVE_LIBRARY_DIR
  • PLSQL_NATIVE_LIBRARY_SUBDIR_COUNT
  • PLSQL_V2_COMPATIBILITY
  • REMOTE_DEPENDENCIES_MODE
  • UTL_FILE_DIR

PL/SQLコンパイラ

  • PLSQL_CC_FLAGS
  • PLSQL_CODE_TYPE
  • PLSQL_DEBUG
  • PLSQL_OPTIMIZE_LEVEL
  • PLSQL_WARNINGS
  • NLS_LENGTH_SEMANTICS

SGAメモリー

  • DB_nK_CACHE_SIZE
  • DB_CACHE_ADVICE
  • DB_CACHE_SIZE
  • HI_SHARED_MEMORY_ADDRESS
  • JAVA_POOL_SIZE
  • LOCK_SGA
  • OLAP_PAGE_POOL_SIZE
  • PGA_AGGREGATE_TARGET
  • PRE_PAGE_SGA
  • SGA_MAX_SIZE
  • SHARED_MEMORY_ADDRESS

Real Application Clusters

  • ACTIVE_INSTANCE_COUNT
  • CLUSTER_DATABASE
  • CLUSTER_DATABASE_INSTANCES
  • CLUSTER_INTERCONNECTS
  • GC_FILES_TO_LOCKS
  • INSTANCE_GROUPS
  • INSTANCE_NUMBER
  • MAX_COMMIT_PROPAGATION_DELAY
  • PARALLEL_INSTANCE_GROUP
  • THREAD

REDOログ、アーカイブおよびリカバリ

  • CONTROL_FILE_RECORD_KEEP_TIME
  • DB_CREATE_ONLINE_LOG_DEST_n
  • DB_RECOVERY_FILE_DEST
  • DB_RECOVERY_FILE_DEST_SIZE
  • FAST_START_MTTR_TARGET
  • LOG_BUFFER
  • LOG_CHECKPOINT_INTERVAL
  • LOG_CHECKPOINT_TIMEOUT
  • LOG_CHECKPOINTS_TO_ALERT
  • LOG_ARCHIVE_CONFIG
  • LOG_ARCHIVE_DEST_n
  • LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_n
  • LOG_ARCHIVE_DUPLEX_DEST
  • LOG_ARCHIVE_FORMAT
  • LOG_ARCHIVE_MAX_PROCESSES
  • LOG_ARCHIVE_MIN_SUCCEED_DEST
  • LOG_ARCHIVE_TRACE
  • RECOVERY_PARALLELISM

リソース・マネージャ

  • RESOURCE_LIMIT
  • RESOURCE_MANAGER_PLAN

セキュリティおよび監査

  • AUDIT_FILE_DEST
  • AUDIT_SYS_OPERATIONS
  • AUDIT_SYSLOG_LEVEL
  • AUDIT_TRAIL
  • O7_DICTIONARY_ACCESSIBILITY
  • OS_AUTHENT_PREFIX
  • OS_ROLES
  • RDBMS_SERVER_DN
  • REMOTE_LOGIN_PASSWORDFILE
  • REMOTE_OS_AUTHENT
  • REMOTE_OS_ROLES
  • SQL92_SECURITY

セッションおよびプロセス

  • CPU_COUNT
  • PROCESSES
  • SESSIONS

共有サーバー・アーキテクチャ

  • CIRCUITS
  • DISPATCHERS
  • MAX_DISPATCHERS
  • MAX_SHARED_SERVERS
  • SHARED_SERVER_SESSIONS
  • SHARED_SERVERS

スタンバイ・データベース

  • ARCHIVE_LAG_TARGET
  • DB_FILE_NAME_CONVERT
  • DB_UNIQUE_NAME
  • DG_BROKER_CONFIG_FILEn
  • DG_BROKER_START
  • FAL_CLIENT
  • FAL_SERVER
  • LOG_FILE_NAME_CONVERT
  • STANDBY_ARCHIVE_DEST
  • STANDBY_FILE_MANAGEMENT

一時ソート領域

  • BITMAP_MERGE_AREA_SIZE
  • CREATE_BITMAP_AREA_SIZE
  • HASH_AREA_SIZE
  • PGA_AGGREGATE_TARGET
  • SORT_AREA_RETAINED_SIZE
  • SORT_AREA_SIZE
  • WORKAREA_SIZE_POLICY

トランザクション

  • COMMIT_WRITE
  • DML_LOCKS
  • FAST_START_PARALLEL_ROLLBACK
  • TRANSACTIONS

UNDO管理

  • RESUMABLE_TIMEOUT
  • ROLLBACK_SEGMENTS
  • TRANSACTIONS_PER_ROLLBACK_SEGMENT
  • UNDO_MANAGEMENT
  • UNDO_RETENTION
  • UNDO_TABLESPACE

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