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「DB2 XQuery」の版間の差分

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(ページの作成:「==DB2 XQuery== [XML][XQuery] *DB2 XML DB (pureXML) *[http://www-05.ibm.com/e-business/linkweb/puc/jsp/index.jsp?country=760&language=JPN IBM のマニュアル]…」)
(相違点なし)

2020年2月15日 (土) 07:31時点における版

目次

DB2 XQuery

[XML][XQuery]

  • DB2 XML DB (pureXML)
  • IBM のマニュアル からのメモ
  • World Wide Web Consortium (W3C) によって設計された機能プログラミング言語

XMLデータ

柔軟
  • XMLデータは柔軟で、予測不能で、散在しており、自己記述的
XQueryを使うしかない局面
  • 階層のどのレベルにあるか不明なオブジェクトのXMLを検索
  • データにタイして構造変換を実行
  • タイプが混合した結果を戻す
  • 既存のXMLを更新

照会のコンポーネント

プロローグと照会本体からなる

  • プロローグには、照会処理環境を定義する一連の宣言
xquery version "1.0";
declare default element namespace "http://posample.org";
<price_list>{for $prod in db2-fn:xmlcolumn("PRODUCT.DESCRIPTION")/product/description
  order by xs:decimal($prod/price) descending
  return <product>{$prod/name, $prod/price}</product>}
</price_list>

XQuery と SQL/XML

  • XQuery を直接呼び出す照会は、キーワード XQUERY で始まる。
  • SQL/XMLでは、以下の関数と述部を指定してSQLからXQueryを呼び出す
キーワード/関数/述部 内容
XQUERY XQueryが使用されることを示し、大/小文字を区別する規則をサーバーに指示
XMLQUERY 引数としてXQuery式を使用し、XMLシーケンスを戻す関数
XMLTABLE XQuery式を使用してXMLデータからSQLの表を生成関数
XMLEXISTS XQuery式が1つ以上の項目のシーケンスを戻すか判別する述部

XQuery 関数を使用したDB2データの検索

  • XQuery では以下のいずれかの関数でDB2からXMLデータを取得できる
関数 概要
db2-fn:xmlcolumn XML列を識別するリテラル引数を使用 db2-fn:xmlcolumn('BUSINESS.ORDERS.PURCHASE_ORDER')/shipping_address/city
db2-fn:sqlquery fullselectを表す引数を使用。SQLの機能を使用できる db2-fn:sqlquery("SELECT purchase_order FROM business.orders WHERE ship_date = '2005-06-15' ")/shipping_address/city

SQLは大文字、小文字を区別しないが、XMLは区別する。SQLは通常、自動的に大文字に変換されるが、XMLと混在する場合は明示的に大文字として記述する必要がある。ただし、二重引用符で囲むことで、SQLでも大文字小文字を区別するようにすることもできる。

XQuery および XPath のデータ・モデル

XDM

  • XQuery 式は、XQuery およぼ XPath のデータモデル XDM のインスタンスに対して作動し、XDMのインスタンスを戻す。
  • XDMはアトミック値およびノードのシーケンスで説明される

シーケンスおよび項目

  • シーケンスとは 0個以上の項目の順序づけられたコレクション
  • 項目はアトミック値またはノード

シーケンスの記法

  • 各項目はカンマで区切る
  • 全体は括弧で囲む
  • 空の括弧は、空のシーケンス
  • 単独の項目は、一つの項目を含むシーケンスと等価
  • ネストできない
  • 36
  • <dog/>
  • (2,3,4)
  • (36,<dog/>,"cat")
  • ()

アトミック値

  • 組み込みアトミックデータ・タイプの1つのインスタンス
  • ストリング、整数、10進数、日付などこれ以上分割できない

ノード階層

  • シーケンスのノードは、1つ以上の階層を形成する。
  • DB2は、文書、エレメント、属性、テキスト、処理命令、コメント ノードをサポート
<products>
  <product pid="10">
    <description>
    <name>Fleece jacket</name>
    <price>19.99</price>
    </description>
  </product>
  <product pid="11">
    <description>
      <name>Nylon pants</name>
      <price>9.99</price>
    </description>
  </product>
</products>
  • products というルートエレメントが含まれる
  • ルートエレメントに product エレメントが含まれる
  • product エレメントには、pid という属性と、description という子エレメントを持つ

ノードのプロパティ

  • 各ノードは以下の1つ以上のプロパティを持つことができる
プロパティ 内容
node-name QName として表現されるノードの名前
parent 現行ノードの親ノード
type-name ノードの動的タイプ
children 現行ノードの子であるノードのシーケンス
attributes 現行ノードに属する属性ノードのセット
string-value ノードから抽出可能なストリング値
typead-value ノードから抽出可能な0個以上のアトミック値のシーケンス
in-scope namespaces ノードに関連づけられた範囲のネーム・スペース
content ノードの内容

DB2がサポートする6つのノード種類

ノード種類 内容
文章ノード XML文章をカプセル化
エレメントノード XMLエレメントをカプセル化
属性ノード XML属性を意味する
テキストノード XMLの文字内容をカプセル化
処理命令ノード XML処理命令をカプセル化
コメントノード XMLコメントをカプセル化

XDMのシリアライゼーション

  • XQuery式の結果はXDMのインスタンスだが、シリアライゼーションを行い、XML表記に変換可能
  • XMLSERIALIZE関数でも実行できる

XMLネームスペースと QName

  • XMLネームスペースは、命令の衝突を回避
  • XMLネームスペースは、URIによって識別される名前のコレクション
  • XQueryのエレメント、属性、データタイプ、関数に使用される名前の修飾方法が提供される

ネームスペース接頭部で修飾された名前が修飾名(QName)

QNameの構成

  • オプションのネームスペース接頭部+ローカル名 (:で区切る)で構成
  • 照会の処理時に、ネームスペース接頭部にバインドされているURIを解決

QName は、W3C勧告 Namespace in XML で定義される構文に準拠

静的に既知のネームスペース

事前宣言されたネームスペース
接頭部 XML
xml http://www.w3.org/XML/1998/namespace
xs http://www.w3.org/2001/XMLSchema
xsi http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance
fn http://www.w3.org/2005/xpath-functions
xdt http://www.w3.org/2005/xpath-datatypes
db2-fn http://www.ibm.com/xmlns/prod/db2/functions
静的に既知のネームスペースセットを提供
  • ネーム・スペース宣言またはデフォルト・ネーム・スペース宣言を使用
declare namespace ns1 = "http://mycompany.com";

接頭部 ns1 が URI http://mycompany.com と関連付けられる

  • エレメント・コンストラクターのネーム・スペース宣言属性によって宣言
<ns2:price xmlns:ns2="http://mycompany.com">14.99</ns2:price>

エレメントの有効範囲内で接頭部 ns2 を URI http://mycompany.com にバインド

  • SQL/XML によって提供
    • SQL/XMLの事前宣言されたネーム・スペース
    • SQL/XML コンストラクターおよびその他の SQL/XML 式で宣言されるネーム・スペース

タイプ・システム

  • XQuery は強く型付けされた言語
  • XQuery のタイプ・システムには、XMLスキーマの組み込みタイプおよび、XQueryの事前定義タイプが含まれる
  • XML スキーマの組み込みタイプは、http://www.w3.org/2001/XMLScheme にあり、接頭部 xs を持つ
    • xs:integer、xs:string など
  • XQuery 事前定義タイプは、http://www.w3.org/2005/xpath-datatypes にあり、接頭部 xdt を持つ
    • xdt:untypedAtomic、xdt:yearMonthDuration など

タイプ階層

  • すべてのアトミック・タイプは、データ・タイプ xdt:anyAtomicType から派生

テンプレート:Ref xdt hierarchy.jpg

プロローグ

  • 照会の処理環境を定義する一連の宣言

宣言

宣言 内容
バージョン宣言 XQuery の構文およびセマンティクスのバージョン xquery version "1.0";
境界スペース宣言 エレメント・コンストラクターによる境界空白の処理方法 declare boundary-space preserve;
構成宣言 構成モードを設定 declare construction strip;
Copy-namespaces 宣言 ネーム・スペースのバインディングを制御 declare copy-namespaces preserve,inherit;
デフォルトのエレメント/タイプのネーム・スペース宣言 接頭部なしの QNamesに使用するネーム・スペースを指定 declare default element namespace "http://posample.org";
デフォルトの関数ネーム・スペース宣言 関数呼び出しの接頭部が付かない関数に使用されるネーム・スペース URI を指定 declare default function namespace "http://www.ibm.com/xmlns/prod/db2/functions";
空の順序宣言 FLWOR 式の order by 節が処理されるときの空のシーケンスまたは NaNの最大最小としての解釈 declare default order empty greatest;
順序付けモード宣言 照会の順序付けモード declare ordering unordered;
ネーム・スペース宣言 ネーム・スペース接頭部を宣言 declare namespace ns1 = "http://posample.org";

  • 照会の基本的なビルディング・ブロック
  • 単独で使用することも、他の式と組み合わせて複合照会を形成することも可能
  • いくつかの操作は、式の処理によく含められる。
  • 更新式は変換式の modify 節内でのみ使用できる

動的コンテキストおよびフォーカス

フォーカスの構成要素 内容
コンテキスト・アイテム 現在処理中のアトミック値またはノード。ドット"."でアイテムを検索可能
コンテキストの位置 コンテキスト・アイテムの位置。fn:position() 関数によって検索可
コンテキスト・サイズ アイテム数。fn:last()関数によって検索可

基本式

リテラル

  • アトミック値の直接構文表記
リテラル タイプ 内容
数値 xs:integer、xs:decimal、xs:double 数値、 e または E 、小数点からなる
ストリング xs:string 単一引用符 (')または二重引用符(")に囲まれたアトミック値。単一引用符で区切られたストリング・リテラル内に単一引用符を含めるには、2 つの連続する単一引用符を指定

変数参照

  • 変数参照は、ドル記号 ($) が先頭に付加された NCName

変数を有効範囲内に追加

  • ホスト言語環境、SQL/XML、XMLQUERY 関数、 XMLTABLE 関数、または XMLEXISTS 述部によって有効範囲内変数に追加
  • XQuery 式によって変数を値にバインド
    • 変数をバインドできる式は、FLWOR 式および量化式
    • 関数呼び出しも、関数本体を実行する前に、関数の仮パラメーターに値をバインド
    • バインドされた式全体を通して有効範囲内
  • FLWOR 式が、変数 $seq をシーケンス (10, 20, 30) にバインド
let $seq := (10, 20, 30)
return $seq[2];

戻り値は 20

コンテキスト・アイテム式

  • 1 個のピリオド文字 (.) から構成
  • 現在処理中の項目 (コンテキスト・アイテム) に評価
  • 範囲式 1 to 100 で戻されるシーケンスのすべての項目に係数演算子を呼び出すコンテキスト・アイテム式
(1 to 100)[. mod 5 eq 0]

1 から 100 までの数字で、5 で均等に割り切れる整数のシーケンス

関数呼び出し

  • QName と、その後に続く括弧で囲んだ 0 個以上の式のリスト(これを引数と呼びます) で構成
    • 組み込み XQuery 関数、 DB2 固有の関数の呼び出しをサポート

ストリング引数を使用した関数呼び出し
  • 引数を取り、すべての文字が大文字である xs:string タイプの値を戻
fn:upper-case($ns1_customerinfo/ns1:addr/@country)
シーケンス引数を使用した関数呼び出し
  • 単一引数として、シーケンス (1, 2, 3) を取ります
fn:max((1, 2, 3))

パス式

  • XML ツリー内のノードを識別
  • XPath 2.0 の構文に基づく
  • パス式は、スラッシュ (/) またはダブルスラッシュ (//) 文字で区切られた 1 つ以上のステップで構成

構文

  • 各ステップは、軸ステップまたはフィルター式のいずれか
パス式 内容
軸ステップ 指定された軸によってコンテキスト・ノードから到達できるノードのシーケンスを戻す
フィルター式 基本式と、それに続く 0 個以上の述部で構成

0337 xpath expression.jpg

記号 説明
/ パスが、コンテキスト・ノードを含むツリーのルート・ノードから開始されることを示す。パス式内のスラッシュ文字は、ステップを分離
// パスが、コンテキスト・ノードを含むツリーのルート・ノードと、そのルート・ノードのすべての子孫で構成される初期ノード・シーケンスから開始されることを示す。ステップ間のダブルスラッシュ文字は、省略構文参照
axis XML 文書またはフラグメントの移動方向。child、descendant、attribute、self、descendant-or-self、parent などをサポート
node-test 軸ステップによって選択される各ノードについて true でなければならない条件
PrimaryExpression 基本式
PredicateExpression シーケンスの項目が保持されているか、廃棄されているかを判別する式

2つの述部を含む軸ステップ
  • secretary 子エレメントおよび assistant 子エレメントの両方を持つ、コンテキスト・ノードの子であるすべての employee を選択
child::employee[secretary][assistant]
パス式内のステップとしてフィルター式を使用
  • 指定された book 内で複数の footnote を含むすべての chapter または appendixを戻す
$book/(chapter | appendix)[fn:count(footnote)> 1]

軸ステップ

構成
  • 軸、ノード・テスト、述部の 3 つの部分から構成
  • オプションの軸 は、移動の方向を指定
  • ノード・テストは、ノードの選択に使用する基準を指定
  • 軸ステップの結果は、常にゼロ以上のノードのシーケンス
フォワード・ステップとリバース・ステップ
  • 軸ステップは、フォワード・ステップまたはリバース・ステップに分けられる
ステップ 内容
フォワード・ステップ コンテキスト・ノードから開始し、文書の順序で XMLツリーを移動
リバース・ステップ コンテキスト・ノードから開始し、文書の順序の逆で XML ツリーを移動
  • child が軸の名前、para がこの軸上で選択されるエレメント・ノードの名前
child::para

この例の軸ステップでは、コンテキスト・ノードの子であるすべての para エレメントを選択

  • XML 文書内を移動する方向を指定する軸ステップの一部
  • 軸は、フォワード軸またはリバース軸のいずれかに分類

DB2 XQuery でサポートされる軸

方向 説明
child コンテキスト・ノードの子
descendant コンテキスト・ノードの子孫
属性 順方 コンテキスト・ノードの属性
self コンテキスト・ノードのみ
descendant-or-self コンテキスト・ノードおよびコンテキスト・ノードの子孫
parent コンテキスト・ノードの親

ノード・テスト

  • 軸ステップにより選択される各ノードについて true でなければならない条件
  • 名前テストまたは種類テスト

名前テスト

  • QName またはワイルドカードで構成
  • 軸ステップで名前テストが指定されると、ステップは、QName またはワイルドカードに一致する指定された軸上のノードを選択

DB2 XQuery でサポートされる名前テスト

テスト 説明 例の説明
QName QNameに等しい(指定された軸上の)任意のノードに一致 child::para 名前テスト para は、子軸上のすべての paraエレメントを選択
* 指定された軸上のすべてのノードに一致 child::* 子軸上のすべてのエレメントに一致
NCName:* QName の接頭部部分を表す NCNameを指定 child::ns1:* 接頭部 ns1 にバインドされているネーム・スペースに関連付けられた子軸上のすべてのエレメントに一致
*:NCName QName のローカル部分を表すNCNameを指定 child::*:customerinfo エレメント名に関連付けられたネーム・スペースには関係なく、ローカル名 customerinfo を持つ、子軸上のすべてのエレメントに一致

種類テスト

  • 種類テストに一致する指定された軸上のノードのみを選択

DB2 XQuery でサポートされる種類テスト

テスト 説明 例説明
node() 指定された軸上の任意のノード child::node() 子軸上の任意のノードを選択
text() 指定された軸上の任意のテキスト・ノードに一致 child::text() 子軸上の任意のテキスト・ノードを選択
comment() 指定された軸上の任意のコメント・ノードに一致 child::comment() 子軸上の任意のコメント・ノードを選択
processing-instruction() 指定された軸上の任意の処理命令ノードに一致 child::processing-instruction() 子軸上の任意の処理命令ノードを選択
element() または element(*) 指定された軸上の任意のエレメント・ノードに一致し child::element() 子軸上の任意のエレメント・ノードを選択
attribute() または attribute(*) 指定された軸上の任意の属性ノードに一致 child::attribute() 子軸上の任意の属性ノードを選択
document-node() 指定された軸上の任意の文書ノードに一致 self::document-node() コンテキスト・ノードである文書ノードを選択

パス式の省略構文

省略構文 説明 省略例 元構文
軸の指定なし ノード・テストとして軸ステップがattribute() を指定したとき以外は、child::の省略形。軸ステップが属性テストを指定するときは、省略される軸は、attribute:: の省略形です。 section/para child::section/child::para
@ attribute:: の省略形 section/@id child::section/attribute::id
// パス式の先頭にあるとき以外は、/descendant-or-self::node()/ の省略形 div1//para child::div1/descendant-or-self::node() /child::para
.. parent::node() の省略形 ../title parent::node()/child::title